「聖剣伝説 Visions of MANA」感想その1(とても長い)

※まだ10章クリアしていません、9章を終えて「The End」が出たところまでの感想です。
サブクエもやってないから全容は把握していません。
※書いている人間も疲れるくらいの長さ(10000字程度)です、それでもまだ書き足らないですが、キリがないのでひとまず暫定版で公開します。

昔からゲームが好きだけど、最近なそんなにそこまでコンシューマーのゲームをしておらず、聖剣VoMに関しても「聖剣だし買っちゃろ!途中で飽きそうだけどガハハハハ」っていうテンションで買ったらとんでもなくドハマリして限定版を買わなかったことを後悔している人間が書いています。
ゆえにとっても甘々レビューです。クマミツより甘いぞ!
100点満点で点数付けるなら92点です。
なお、これは減点式による採点であり、加点式なら500万点くらい付けます
批判はほとんどしていないので「誰かがとことん貶したレビューを見て溜飲を下げたい」という方は回れ右してください。
よろしければこのままお付き合いください。

聖剣伝説シリーズは2とLoMは結構やりこんでクリア、3は実際のプレイは少しだけだけど、おおよその話は知っている……というところです。
かの有名なToMも「原作であるSFC版の3をやらないことにはなー」ということで結局今まで触れずじまいです。
加えて、オープンワールドのゲームが苦手なタイプです、タイプでした。
かの有名なアレとかソレとかソフトを買ってもいまいちピンと来なくてやっていません。
この感想を書いているのがそういう人間だということを最初にお断りしております。

ちなみに、サガシリーズが好きで、普段はそればっかりやってます、リユニくん大好きです。
FFも好きだよ、つまり典型的なスクウェアっ子ってことだ、今でもスクエニが好きだってことだ。
(今のインターネット1丁目1番地で流行ってるスクエニ叩きを見るのがしんどい程度にはスクエニのゲームが好きです)

●全体の印象
例えば、きっとこのゲームより出来が良くて面白いオープンワールドのゲームはあるし、
シナリオ面に関しても、このゲームより隙がなく、緻密かつ大胆な構成で面白い話も山ほどあります。
しかしながら、今作は30年以上続く聖剣伝説シリーズの最新作としてほとんど満点をつけられる出来です
不満が全くない訳ではないが(むしろ探せばそれなりにあるが)、
これは、こう、言語化が非常に難しいのですが、街とかフィールドとか歩いているときに
「なんか聖剣伝説をやってるみたいだな……これ聖剣伝説じゃん!」って脳内に電流が迸ることが何度もありました。

マナの力が満ちた美しい世界、童話的だが仄暗い部分があり、切ない別れがあるシナリオ、
クラスチェンジと精霊器を用いたアクションが楽しい戦闘と聖剣伝説の楽しさがいっぱい詰まっていて、プレイの最初から最後まで本当に楽しかったです!

●ストーリーについて
王道そのもの、しかし世界背景にとんでもないクセがある、といったところでしょうか。
私個人としては超好みで昔ながらのJRPGを丁寧に作り上げていて非常に好感だったのですが、一方で我々現代に生きる日本人にとっては「世界のために生け贄になる旅に行くの超クレイジー!」って思うのが当然で、そこに忌避感が出て、あるいはプレイの妨げになってしまうのも仕方のないことだと思う。
あと、1章が終わるまではおよその人々がこの考え方を是としているので、「なんやこいつら……(どん引き)」と思って冒険を終わらせた方もいるかもしれない。
たぶんこの文章を読む方は最後までクリアされているかと存じますので、ここらへんを飲み込んでいる方だと思いますが、
・御子がいなければ目に見える形で災厄が降りかかる
・御子として魂を捧げる=恐らく自意識の終わりではない
(最後のヒナや、恐らくセルリアもディロフォロスを待つために転生せずに留まっていたので、俗世とともに肉体を捨てても完全な終わりではない)
・そもそもマナの木によるマナの循環がある世界である
というところで、そもそもこちらの現実と世界法則が違うし、御子にも明らかな意味がある。
それでも御子になるということは人間としての生はなくなってしまうことで、これまでにも悲劇がいくつも起きてきたのだろう。
ゲーム本編ではあらゆる条件が整い、ヴァルがジュリの言い方を借りれば「摂理を変える」決断をしたことで御子の魂捧げがなくても維持していける世界になったけれど、きっとこれまでもオーリンとライザのように逃げたり、あるいは守人が守り切れなくて世界バランスが崩れたこともあったのだろう。
本編は悲劇がいくつも重なってしまったけれど、それをきっかけとして条件も重なり、何より未来を生きたいと願う御子たちの想いをヴァルが束ねて聖剣に託し、世界を変えることができた。
まさにこれは聖剣伝説です。

ところで、VoMの話の特に前半は結構巧みな構成だと思っています。
第1章はどこもかしこも御子に選ばれるのは素晴らしく、誇らしいことという意見が大多数で、画面の外にいるプレイヤーがその価値観が理解できないというところ、それよりも前に序章でオーリンがこんなことはおかしいと我々からすれば真っ当なことを言ってくれる。
オーリンとライザの悲劇をプレイヤーは知っている、ヴァルとヒナは知らない。
悲劇を目の当たりにしたプレイ時間にして数十分後、オーリンは早くも現れてヴァルとヒナに声を掛けてくる。
オーリンの持つ価値観の方が(現代人から見れば)まともであるが、しかしオーリンがそこにいる意味が分からず、頼れる兄ちゃん的な存在のオーリンにヴァルとヒナは懐いていく。
オーリンの考えには共感しつつ、しかし彼が何を考えているか分からない冷や冷やした感覚と、それからヴァルを始めとしたクィ・ディールの人達の御子制度に対しての前向きな捉え方、モノローグで語られるヒナの想い、それらが幾重にも交錯して第3章のレナスの祭壇でのひとつの結末を迎え、そして悲劇に繋がっていくところは見事でした。
……見事だったけど、心はものすごく痛かったなあ。
(ちなみにですが、私は前情報をほとんど仕入れず体験版もプレイせずに発売日に突撃したので、ヒナの悲劇は……まあいつかは何かあるだろうとは思っていたけど、あんな序盤で来るとは思ってなかったし、もっといえばヒナは助けられるかもと後半まで思ってた)

結果的に女神と世界を救ったが、しかし一番守りたいものは守れなかったヴァルと御子たちの物語は紛う事なき「聖剣伝説」ですが、これまでのシリーズにない結構新しいこともしていることも好感です。
例えば、今回の敵はディロフォロスただ一人で、これまでに出てきていた帝国のような悪の組織はありません。
そのディロフォロスも全く完全な悪ではなく、大切な人を喪ってしまった悲しい男である。
このゲームで明らかな悪といえるのはプサル(エリスタニアの悪徳大臣)だけだけど、これにも物語上での明確な役割がある。そしてプサルは所詮小悪党で、自分の人生を思うがままに謳歌したいだけであった(この価値観もまたヒナにかなり影響を与えてしまうのだけれど……)。
一人一人の行動原理に大なり小なりに共感できる部分があって、絶対悪がおらず、誰にでも愛着が湧くのがVoMのものすごくいいところだと思います。

●グラフィックについて
これは文句なしの満点でしょう。
どこを切り取っても幻想的で美しい風景の中でキャラクターを動かし、縦横無尽に駆け巡れる体験は「たまらない」の一言。
「なぜ撮影モードを実装しなかったのか!」と問いただしたくなるほど。
(別項でも書きますが、そこら辺は今後のアプデにものすごく期待しております)
マナの聖域の美しさは私が語るまでもなく、聖剣シリーズのファンならばあれを見るためだけにプレイしてほしい。
その他のフィールドもどこも圧巻ですが、月の街エテラナは第1章で訪れたときとと物語後半で景色がかなり変わるし、どちらも素敵なのでぜひたくさんスクショを撮ってほしい。
エリスタニアもかなり細かく変わりますね、夜の場面で街を歩き回れるのは貴重なので、
撮影のしがいがあります。

●BGMについて
こちらもほとんど文句なし!なんですが、どちらかといえばイージーリスニング的な曲が多かったなあと思っています。主旋律の主張があまりないのかな、聞いて疲れないことを第一の目的としているように思いました。
フィールドのビジュアルがどこもすっごく良い!!ここもあそこも行ける!戦闘!!って作業を繰り返しているうちに、なんかBGMもめちゃくちゃよくない? いいぞ……!という気付きを何度も繰り返している。
個人的に好きなのはティアナの村にロロバッゾ。
オープニングはもちろん殿堂入り!

●キャラについて
ストーリーの項でも触れましたが、根っからの悪人がいないし、特にパーティメンバーはみんないいやつで小気味いい会話も多いから、全員好きになりました!

◇ヴァル
正直最初は「妙に明るくて明るすぎて恐い」という印象でした。
FC~SFCの時代によくあったような昔のRPGの主人公のような性格で(※偏見あり)、どこまでもお人好しで、どんなことにでもまっすぐ前向きに立ち向かう。
魂の守り人であるからこそ使命感が強く、御子のことも疑問に思っていない。
(それはこの世界の在り方からすれば当然のことである)
私がヴァルに好感を持ち始めたのは、やはり3章のレナスの祭壇のイベント後でした。
あそこで初めてヴァルは落ち込んで、これまで当たり前だったことに疑問を持ち始める。
御子のこと、自分が生まれ持つ能力のこと、分からないことがたくさんあって、何度壁が立ちはだかろうと、落ち込んでしまうことはあっても折れずに真実にたどり着こうとするその姿、まさしく光の御子に相応しい……とウィスプと同じことを思ってしまった。
光の御子イベントは、意外性のある人選だけど、そうなることには納得しかなく、その後の書き加えられた舞台の場面も含めて一連の流れが美しく、すごく好きなイベントです。
お前が、お前こそが、光の御子だ……! お前以上に相応しい人間はいない……!
(メタ的な視点からは薄々そうなるんじゃないかって思ってたけど、アッシュが闇の御子に選ばれた時点で他にそれらしい人物が名前ありNPCなどにいなかったし)

ストーリーの項でも少し書きましたが、私はヒナが魂石になっても助かるものだと思っていました。
ヴァルも同じことを思っていたけれど、旅を続けて色んなことを知ってそうではないと確信したのではないだろうか。
ディロフォロスが復活してギットに自分の力の封印を解きに行ったとき、ライザの石像は斬られ、オーリンは殺されて、その直後に魂石となってしまう。
ライザは石像になりながらもその時点では生きていたということである。オーリンは言わずもがな、死を迎えたのでヴァルの力で魂石となった。
つまり、ここで魂石になること=死であるということが確定してしまう。
レナスの祭壇で、ヴァルの力を引き出したがゆえに石になってしまったヒナは、その時点では死んでいないと思ってました……。
ヴァルはきっと、7章の火の神獣戦の後、ヒナの両親に報告に行ったときに彼女の死を受け入れたのではないだろうか。
(私はあそこで、詳細の説明は難しいとは言え、「ヒナが死んでしまった」とヴァルが口にしたのがショックだった)
たぶん世界で一番大切な人の死を受け入れて、世界維持のために進むヴァルは聖剣の勇者に相応しい。

冒険が終わってから、ヒナのところに行くまでのヴァルの日々がどうか幸せであったことを願うばかりだけれど、ヴァルはヒナを喪ってしまったことをずっと後悔したまま、だけどヒナのことを誰かに覚えていてほしくて、彼女との思い出を語りながら生きていたんだろうな、切ねえ……。
(たぶん結婚しなかったぽいし、ヒナと「再会」したヴァルの姿は17歳のままだったから、年相応の振る舞いなどはしていたかもしれないけれど、ヴァルの時間は恐らく魂の守り人として旅に出ていた頃のまま動いてなかったんだろうな、切ない……)

◇ヒナ
プレイアブルキャラ5人から書いていくべきだと思いますが、ヴァルの次はヒナがいいよね。
ビジュアルが大変良くて(初報で「ひょえーこんなかっわええ女の子と旅出来るのかー!」と思う程度にはクリティカルヒットだった)、ヴァルが好き好きで、ティアナの村人にも好かれている女の子。
御子として運命に従う強さも、普通の女の子としての弱さも持っていた。
ヒナ自身が思い描いていた人生は平凡なもので、ずっとヴァルと火の村で暮らしていきたかっただけだった。
ヒナもまさか自分が御子に選ばれるとは思ってなかったが、ヴァルと旅が出来ることもあってそれを嬉しいと思う、あの世界ではごく普通の女の子。
物凄く真っ当な人間で、怖れも抱いていて、何より彼女は何一つ罪を犯していないのに、魂石になってしまう流れが本当にしんどかったです……。

ヒナ個人のことではないんですが、
・常にヒナとともにいたヴァル
・最初に仲間になってヒナとも親しかったカリナ
・その次に仲間になってヒナとも話したモートレア
・ヒナとは少しの間だけ時間をともにしたパルミナ
・全くヒナを知らないジュリ
こういう感じでパーティ内でも温度差? というほどでもないけど、それぞれの性格もあってヒナをどう思っているかの差違があるのがなるほどなあ……と思った。
ヒナを知らないジュリは割と辛辣なことをいうけれど、カリナはいつまでもヒナのことを覚えている。
かなり早い段階でパーティを離脱するけれど、その存在感はいつまでもある。

攻略本の表紙イラスト、プレイする前は何てことないヴァルとのツーショットだなと思ったら、話を進めれば進めるほどじわじわと抉ってくる、まるでボディブローのような一枚で名画だと思います。
ヒナが気に入ってヴァルが贈り物にするために買い、最期の時まで手に持っていたあのペンダントをヒナが身に付けて、マナの樹のふもとでヴァルとずっと語らっているんだね。エンディング後の幸せな(そう、とても幸せな)一枚であったと……。
ヒナがマナの女神を引き継ぐことになったのはどうしてだろう?
最後のヴァルの選択の結果、御子になる人間はいなくなって、事実上最後の御子になったからだろうか(ライザはオーリンと一緒に転生することを選んだとか?)。

◇カリナ
ヴァルとヒナがどちらもボケなので、カリナが入ってからパーティ会話が一気に楽しくなった!
関西弁が可愛くて戦闘時にはラムコと一緒のアクションが案外トリッキー、精霊器が手に入るまでのアクションが割と単調だったので、彼女の加入と同時に幅が広がって楽しくなってくる~!
ジャック豆が伸びて嬉しくて思わずモートレアの背中に乗っちゃうところ、ツァルタで踊っちゃうところ、端々で可愛さが溢れてる。
カリナは発言が言うことをはっきり言うから熾烈なところもあるけど、自分が悪いと思ったら素直に謝れるし、礼儀もきちんとしている、恋バナも好きというはちゃめちゃ可愛い女の子だった。
割と特殊な立場が多いパーティの面々の中で、風の巫ではあるものの、比較的「一般人」なカリナに共感できる人は多かったのではなかろうか。

風の神獣イベントでカリナが村人を説得しようとするも、意地を張って話がこじれて失敗するところ、その後の失敗してもうた~!な反省シーンも含めてすごく可愛かったし、結局村人一同も思い直して協力してくれるところも良かったな。
でもね、ロングレンの村の保守的な閉鎖的な部分はカリナじゃなくても嫌になる、すごく分かる。
ちょっとだけロングレンの村を燃やしたくなった、許せ。
(でも私が人生で一番燃やしたいと思っているのはポトス村(聖剣2)だよ!)

カリナはヴァルを除けば最初にパーティインする仲間なので、ヒナと過ごした期間も長いんですよね。それを踏まえたセリフが時々出てくる。
最初に聖域に行ったときの、ヒナにもこの景色を見せたかったね、たくさん覚えていようねっていうヴァルとの会話にはうるっと来てしまった。道中会話ではこれが一番好きだな。

◇モートレア
雑に強いとは月モートレアさんのことを言います、いいですね?
それはともかくとして、パーティの中では一番大人で、落ち着きがあるけれど、彼自身がずっと街の崩壊が自分のせいだと思って生きてきたから、心にはどこか陰が残る。
ヴァルの明るさ・どこまでもまっすぐな気質がパーティの精神的支柱であるけれど、彼が落ち込んだときに大人としてヴァルを助けようとする姿が印象的でした。
あとこの人、いちいちカッコいいんです、初登場の剣を投げつけるシーンもカッコいいし、ムービーシーンでアップになるたびに「イッケメン……!」って何度思ったことか!
私が幼女だったら間違いなく惚れただろうよ!
しかし私は大人なので、パルミナとのまだ自覚のない恋を応援しています。
モートレアさんがパルミナ様に惚れる場面は分かり易く、パルミナがパーティに入ってからの会話も彼女と一緒に話しているものが多かったので、そこんところはいつもニヤニヤしてました。

ストーリー本編が終わるまでに私は3回泣いたのですが(※歳を取ると涙腺が緩くなる)、一番最初に泣いたのは月の神獣編のラスト、母であるマライアに声を掛けた時でした。
たくさん仲間もできたし、もう大丈夫、心配しなくていいよと。
これは大切な人を亡くした経験のある人にとってはとても胸に響く言葉、すごく月並みではあるけれど、そういって去りゆく人にどうか安心してほしいと願う祈りの言葉で、ジーンと来てしまった。
月の神獣編はあのコメディタッチから始まって、これまでにない精霊器の仕掛けや過去の時間で生きる人達の会話が琴線に触れ、そして最後の最後に母との再会でしっとりと仕上げる。
ここに至るまでにモートレアを始めとしたキャラクターの積み重ねがあるからこそのエピソードで、神獣討伐編では一番好きなエピソードでした、
神獣討伐編はどれもそれまでに重ねた描写があってのものなので、どれも好きなんですけれど、始まりのとにかく情緒不安定なキャラクターたちが面白すぎてね……!

(※パルミナ様とジュリくんさんとアッシュ、あとで書き足します、書き切るには時間がない)

◇パルミナ
壁を見れば昇りたくなる女王様。なんで?
パーティの中では一番理知的で、かつさすが王族として育ってきただけあって教養がある。
道が途絶えて困ったときのパーティの道導的存在。
でも、個人的にはパーティで一番のボケ役だと思っているけどどうだろう。
バレバレの変装、光の大劇場でのファンガールっぷりと端々のボケが強烈すぎる。
女王としての重責を担い、残していく弟を案じてならないその姿は厳しくも優しい賢王であるし、彼女の持つ知識が重要な場面も多くある。
でも壁昇りましょう、絶壁に比べたら余裕だから昇りましょう、岩もいざとなったら昇りましょう、どうしてそんなに昇りたがるのか?

◇ジュリ
アクション下手の民としては、最後に近付けば近付くほどサポートのありがたみが感じられる……!
後半熾烈さの増す攻撃も彼?がいれば恐くない!MP切れは勘弁な!
ラスボス戦は彼にMPを渡す方法をどうにか考えるところから始まる!
そんな戦闘面MVPのジュリくんさんです、私は君に足を向けて眠れない。
操作時や戦闘時のセリフがすごく可愛いです、「植物だってたくましく生きてるんだぞ~!」「これが弱肉強食……なんちゃって」「僕にまかせなさーい」本当に可愛い。高所から落ちてみたら「お~ち~る~~!」物凄くかわいい。
真の意味での最年長だけど、精神面が人間とは異なるのでどうとも言えず、個というより全の意識の方が強い草人種族だけあって価値観も違う、ということでそれまでのパーティの会話にスパイスを加えるような言動も多い。

◇アッシュ
→ごめん、あとでちゃんと書く……。
彼のことを語るにはきっとサブイベントが必須だろうけど、まだ見てないので見てから書きます!

◇オーリンとライザ
この二人は夫婦だから一緒に書きます。
ライザが土の御子に選ばれる経緯が、比較的最近の言い方をすると本当に本当に「心がない」。
オーリンと夫婦として生きるために誰よりも土に詳しくなったのに、それが土の御子に選ばれることになったとは、この世界の精霊には血も涙もないのか!
(※たぶん本当にないと思われる。
大精霊は個性豊かな性格をしていて人間にも優しいが、それはそれとしてマナの循環を滞らせないことを優先しているので)

それと、ライザの人生があるいはヴァルよりも悲惨ということがラストダンジョンで分かって、溌剌としているライザも実は暗い部分を持っているのではないかと思った。
魂の守り人として御子になった姉をマナの木で見送る→寄り道したギッドでオーリンに猛アタックを受けて結婚→土の御子に選ばれる、と……。
ちなみに見た目だけだとライザねえが一番好きです、助けたかったです、助かるって信じてました……。

オーリンのやったことは間違いかもしれない、というか間違いではあったけれど、
オーリンはこの物語の始まりにいて、彼がライザを愛し、犠牲を払ってでもライザとともに生きたいと願っての行動だからこそ聖剣VoMの物語がある訳し、オーリンとライザがいなければ御子制度を終わりにすることに繋がることがなかったわけで……、彼のライザへの深い愛情と、彼の行動が導いた結末を考えると、オーリンを憎みきることはできない。
(それはそれとして最終決戦後のあの場面では「テメーどの面下げてヴァルにそんなこと言うねん」とは思った、思ったけど発破掛けなきゃならないところだったしな)
(それはそれとして一発殴りたかった)

このクィ・ディールという世界は剣と魔法の世界ではあるし、奇跡が起こることもあるけれど、どんなに足掻いても喪ってしまったものが戻ってくることはない。
それを象徴するような二人でした。

◇ディロフォロス(とセルリア)
※ごめんなさい、この項だけ他ゲームネタを含みます。
実をいうと、このディロフォロスが私にとっては結構ストーリーを追う牽引力になったキャラでした。
他ゲームの推しキャラに見た目もキャラ背景も似ていたからさあ……!


(人間の英雄で神様に選ばれて剣を賜り、世界を荒らすものを倒すという流れは普遍的な英雄譚ではあるけどロマサガおよびミンサガのミルザに似ててさあ!
色素の薄い長髪にムッキムキの体躯っていうのも似ててさあ!
恋人(?)がポニテっていうのも、彼と対等に話せるだけの友人がいたっていうところも要素だけ掻い摘まめばそっくりでさあ……!
ついでにソシャゲのイベントで恋人を守れなくて荒れ狂う描写もされているので、ますます重ねて見てしまった。
勝手に思い込んでるだけの部分もあるけれど、それでも色々と似ているものをお出しされたプレイ中の私の動揺をどうか分かってください笑)

ディロフォロスがマナの女神に復讐しようとする、その感情は筋違いで八つ当たりでしかないけれど、そうでもしないと自分の感情をやり場がなかったことは良く分かる。
攻略本の資料集部分にセルリアと過ごしているディロフォロスのカットが1つだけありますが、そりゃ推定年下の可愛い恋人との穏やかな暮らしが、これまで守ってきたはずの人間に壊されてそのまま何もせずに黙ってろと言われても気が収まらないのは分かる。
(物凄く妙で余計な勘ぐりをすると、本当に食糧強奪の悶着だけだったのか? という疑念はある、ディロフォロスが世界全てを憎むようになった原因でもあるし)
神獣を一人で討伐したり、聖剣を持っていたからとは言え大精霊全員の加護を受けて戦ったコーダと相打ちになるあたり、生身ではまさしく最強の人間だったっぽいし、英雄と崇められたのも分かる強さでした。
最終戦はレベル差があったとはいえ1回負けました、その後難易度をベリーイージーにして挑んだけどかなりギリギリでした。

セルリアに関しては、彼女の人となりを示す描写が何もないので分かりませんが、善良であったことは確かだったし、1000年間転生せずにディロフォロスを待っていたから愛情深い女性だったことも分かる。
ディロフォロスが戦場で唯一助けることのできた人間ということもあって、彼は心の拠り所にしていたのでしょう。
彼女がどんな人間で、ディロフォロスとどういう暮らしをしていたのかが具体的に分かるエピソードがあれば、
勝手な妄想ですが、あのあとちゃんと転生して、火の村あたりでヴァルじいさんに見守られながら末永く暮らしているといいと思います。

しかしこの世界の男は女に対する感情が重く、だけど救うことができてないな……
コーダと女神様もそんな関係だったりします……?

●これからアプデがあれば望むこと
8月末の時点で開発の桜花スタジオが縮小・閉鎖されるとの報道があり、
アプデやDLCには期待できないかもしれませんが、要望を書き連ねておきます。

・フォトモードの実装
→これはこのゲームを遊んだ人ならば誰でも望んでいるところでしょう。
ズームはまだ諦められるけれど(際どい衣装も多いしね)、UI表示を消して絶景を撮りまくりたいです。

・見た目衣装の追加
→今のところ過去シリーズのコスプレ衣装+αしかないの寂しくないですか?
パルミナ様がセクシー路線なのは分かる、グランヴィナが人魚のようでお美しい、それはそうだがシリアスな場面でその太ももはちょっと……と思うことも多かった。
メインキャラ5人それぞれに世界観に馴染むけれど、ちょっと違う雰囲気の追加衣装が欲しいな!
それと、最後まで解放したクラスは見た目衣装も自由に設定できればいいなって思います。
まあこっちは基本衣装以外はモデリングに響くとかあるから難しいのかも。特にパルミナの靴。

スタジオの件が本当ならばもはや期待できないけれど、Switch後継機でアッパーバージョンを出してほしい、それに合わせた大幅アプデしていいよ、するんだよ?!
そのときついでにまた限定版を出して欲しい……ART of MANAをどうか買わせておくれ……。最近のゲーム、ハマったときには設定資料が入手困難なことになっていることが多い!
シリーズファンだけどそこまでのめりこめるかな……? ひとまず様子見しようという人間に何と厳しい鉄槌!
そういうことで色々盛り込んだバージョンアップと限定版の再販を求める人間が書いたレビューでした!
すごーく面白かった!!トロコンまでやりこみます!!
あと、この記事そのものにも追記しますが、それ以外にもまだ書き足りない部分があるので、語り感想記事第2弾も書きます!
目指せ感想累計2万字!!